DJI Inspire 2の導入で、ポストプロダクションにおける作業時間の短縮・コスト削減が可能に
今回、DJI Zenmuse X5Sカメラについて触れるに際して、まずこのカメラがポストプロダクションの過程で生じる作業をより効率化できるよう設計されているという点を述べておかなくてはなりません。
同時収録可能なプロキシーファイル
Zenmuse X5Sカメラは、最高で5.2Kの解像度での撮影ができることはこれまでの回で述べてきました。しかし、映像クオリティが高い一方で、5.2KのRAWの画質となると編集工程においては少々扱いにくいのも事実です。
DJIのFerdinand Wolfがメイキングビデオで述べていますが、こうした課題に対して、DJIはZenmuse X5Sが機体に搭載するSSDに5.2Kの映像を保存しながら、同時に1080pのプロキシーファイルをSDカードに収録できるようにすることで解決しています。また、収録フォーマットにはProResやCinema DNGも用意している点もInspire 2を活用するメリットの一つです。
カラーグレーディング
カラーグレーディング作業においても、Zenmuse X5Sカメラを用いることでメリットを体感することができます。RAW収録が可能であることから、豊富に色情報を残した映像でシャドー、ハイライト部分の修正ができ、仕上げたい作品表現に向けてグレーディングに取り組むことが可能です。
DITソフトウェアとの互換性
その他の時間効率化に貢献する点としては、DNGシークエンスをCineLightを経由せずとも出力可能となったことが挙げられます。つまり、ShotPutのようなオフロードアプリケーションを使って直接映像の確認、バックアップも可能になり、撮影から編集までの工程の効率化を図ることができます。
映像の一貫性
DJI Inspire 2を空撮カメラとして利用する以外にも、例えば人々が会話しているシーンや屋内のシーンの撮影用バックアップカメラとして使うことができます。あらゆるシーンを同一のカメラで撮ることで、撮影した映像に一貫性を持たせることができ、結果として編集作業時の手間やコストを抑えることに繋がります。もちろん、Inspire 2がDJI Roninのようなカメラスタビライザーに代わるツールになるということを述べているのではなく、万が一の際のバックアップとして十分機能するということをお伝えさせて頂きます。
Inspire 2とZenmuse X5Sカメラは、ハリウッドの映画撮影現場でプロが求める水準を満たすツールです。コンパクトで運用がしやすく、それでいてコスト効率にも優れているこれらのDJI製品が、今後の映画撮影のあり方を大きく変えていく可能性を秘めています。
INSPIRE SHOWCASE SERIES, SPONSORED BY DJI
記事原文:No Film School 掲載「DJI Inspire 2 & Zenmuse X5S Camera are Designed to Ease Post-Production」(2016年12月16日)
短編映画「The Circle」メイキング編
- パート1:DJI Inspire 2で撮影した初の短編映画
- パート2:DJI Inspire 2を撮影に使う4つの方法
- パート3:DJI X5Sカメラの活用
- パート4:ポストプロダクションで活きるDJI Inspire 2とZenmuse X5Sカメラ
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